あずゆづ。
番 外 編

朝。

そこはいつも通り俺の部屋だった。

しかし、重たい瞼をこすった時に感じた異変。


「……は?」



俺の体の上に

小さい何かが乗っかっていた。


それは、すぴすぴと寝息を立てている。


「むにゃ……」


時折目をこすっては、顔を俺の体に埋めるようにして

また動かなくなる。


その繰り返しだった。


黒い髪は緩く2つに結ばれている。

髪を結ぶその黄色いゴムには見覚えがあった。


「……なんだ、これ」



< 198 / 204 >

この作品をシェア

pagetop