あずゆづ。
「お前!! 自分の状況わかってんのかコラ!!」
「朝からうるしゃいですよゆづくん……」
宙ぶらりんになりながらも、こしこしと目をこする梓。
「……」
…かと思ったら、その幼い瞳でじっと俺を見つめてきた。
「…えへへ」
「あ?」
「マヌケな顔ぉ~」
そう言って、人を指差してまたにへらっと笑ったものだから。
「きゃあああっ」
首根っこをつかんだまま立ち上がり、そのまま手をブンブン振って梓の体を振り回した。
(もちろん吹っ飛ばない程度に、だ)