あずゆづ。
そのままこっそりとゆづくんの後をつけていると、いつの間にか私は、繁華街の中にいた。
ゆづくんの家は、この辺りにあるのかなあ?
…って私…これってホンマのストーカーじゃない!!?
とか思いつつ、どうしてもやめられなかった。
だってゆづくんの筋肉が……私を呼んでいるんだから!!(呼んでない)
「……あれ? 梓ちゃん?」
「へい梓ちゃんは今忙しいんでさあ!」
……ん?
なんか今、名前を呼ばれたような気が…?
そして思わず変な返事をしてしまったような……!?
はっとして、我に返り。
だらだらと変な汗をかきながら、バッと声のした方を見ると。
「あは、やっぱり梓ちゃんだ」
「!?!?!?」
そ、そのサラサラとした黒髪。
きらめく瞳。
優しげな表情……!!!