あずゆづ。

「別に指図してるわけじゃねーだろ~」

「っせーな近寄るなカス!!」


「………っ」



男の子二人が歩いていた。

けど私の目は、口の悪い男の子の方に釘付けになっていた。


重力に逆らったような、白に近い銀髪。

瞳の色は赤く、目つきはもちろん悪い。

隣の友達(?)さんに、今にもかみつく勢いだ。


そんな彼は、夏の日差しを目一杯に浴びるように黒のタンクトップ姿で歩いていた。

脱いでいたワイシャツはその力強い手に握られている。


肩周りなんてそんじょそこらの男子とは比にならない筋肉。

がっしりとした上半身。

それでいて腰回りは細く。


私は、彼の恐ろしい顔つきよりも彼のその肉体美にすっかり釘付けになっていた。


「……ふ…ぉ…!!!」


あ、あ、あれぞ……


私が求めていた……細マッチョ………!!!!!



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