12時の鐘で消えた王子様







「ごめん!わたし、もういかなきゃ!」




そう言われたとき、少しだけ寂しく感じた。




ふと彼女を見ると、目が合った。




苦しいくらいに、ドキドキした。




「バイバイ」




あ、そうだ。言わなきゃ。




でも、口から言葉が出ない。






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