12時の鐘で消えた王子様







「もし王子と付き合ったら、レンとは距離ができちゃうかもしれない。私、それは嫌だよ!」




早口で言っていて、自分でも何を言っているのかわからない。




ひとまず言い終えて、少しだけ息をととのえる。




「と、とにかく!王子とは何もないから。」




うん、これは事実。




しばらく重い空気が続く。




やがて、レンは口を開いた。






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