運命は二人を
めぐみさんの自殺未遂は、美也には知られたくない。
おれは、ここは焦らずに時間を置こうと、考えた。
急いで動いて、めぐみさんに美也の存在を知られても、これからいろいろ支障がでてきそうだし、すっきりしてから、きちんと付き合っていきたい。
俺が、こんなにも女のことで慎重に行動するのは、初めてだ。
それだけ、美也を大切に思っているのだと、自分でも驚いている。
そんな俺の考えが、美也の不安を掻き立てているとは、思いもしなかった。