運命は二人を


土曜日、ちょっと早い時間に迎えに行くと、

「丁度、父も帰国していて、是非、和泉さんに会いたいと…」

美也の隣には、ご両親が立っていた。

「はじめまして。美也の父です。この度は、ご縁があって、お付き合いをして頂けるようで、よろしくお願いします。」

「こちらこそよろしくお願いします。ご挨拶もせず、美也さんをお誘いして、申し訳ありません。」

「今日は、どこに行くの?」

と、お母さんが聞いてきた。

「伊豆まで、桜を見に行こうと思います。帰りは交通の具合いで、ちょっと遅くなるかもしれませんが、きちんと送りますので。」

「わかりました。気をつけて行ってらっしゃい。」

俺たちは、ご両親に見送られて、出発したのだった。
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