運命は二人を
彼女は、住所をいうと、私の返事も聞かずに、携帯を切ってしまった。
仕方なく、言われた住所に向かうことにした。
お粥やゼリーなどを買い、タクシーで和泉のマンションに向かった。
以外にも、想像と違い高層マンションではなかった。
3階建てのマンションが、2棟立っていた。
私は言われた通りに、右側の建物のエントランスに向かい、部屋番号の301を押した。
「はーい、美也さん着いたの?今、解除するから、上がってきてね。」
エントランスのドアが、静かに開き、私は真っ直ぐエレベーターに向かう。
マンションの内装は、ベージュ系で統一されていて、気持ちが落ち着く。
ふと見上げると、天井は青空を思わせるような綺麗な水色だった。
「あー、癒されるなあ!」
自分の家でもないのに、帰ってきたなあと思わせる空気が、其処には流れていた。