君がいなくなるその時は
死神との出会い
家の外から聞こえる新聞配達のバイクの音で目を覚ました。
眩しい朝日が舞い込んでくる。
「…………んーっ…!」
目覚めの悪い朝、だな。
それもそうだ。
昨日は学校の学園祭の1日目だった。体育の部。
わたしのクラスである3年B組は、2位という中途半端な結果で1日目の学園祭を終えた。
わたしたち3年は最後の学園祭だから、どの学年よりも気合が入っていたと思う。
しかもわたしのクラスは負けず嫌いな人が多い。まぁ実際わたしもその内の一人ではあるが。
だからこそ2位という中途半端な結果で終わってしまったのは、本当に心残りだった。
2日目の今日は文化の部。
わたしたちクラスは気合十分だ。
もちろんわたしも。
「よし、気持ち切り替えてこ!」
「お前たち人間は2位で心残りとか、わがままな奴らだな」
「は?いや普通2位っていう結果で終わって良かっ良かったってなる人いる?中途半端で逆に悔しいでしょ!」
わがまま?何故そうなる?悔しいって思うのは普通のことだと思うんだけど…………って。
「えっ?!だっ、だ、誰?!」
突然聞こえた謎の声に驚いたわたしは、勢いよくその声のもとへ振り返った。
そこには………
「だ、誰よ………」
見知らぬ男の人がいた。