君がいなくなるその時は



だから、そんな大切な幼なじみである大聖の名前がこの死神という謎の男の口から出てきたことには驚いた。


「大聖が………何?ていうか、何で大聖のこと知ってるの?」



自称死神の男は、真剣な眼差しでわたしを見つめてきた。


何だか嫌な予感がするのは気のせいだろうか。


死神という男のことは散々バカにした。


だけど何かしら信じれる点があるのは確かだ。


お母さんには見えてなかった、この男はわたしにしか見えないということ。
わたしの心の声を読み取って声に出したこと。

………今、目の前で宙に浮いていること。


地に足が着いていない。20cmくらいあいてるのがこっから見ても分かる。


そんな男が真面目な顔で大聖のことを話そうとしている。何だか嫌な予感がしてしまう。


だって仮にも………彼は死神、なのだから。


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