テディベア



<振付けなら任しておけって☆彡>



大希からのメールはいちも短文で送ってくる。




<私も考えたい>




紫織は小学校3年の時からダンスのレッスンをしていた。だからダンスには自信があったのだ。




<ダメ。今回は俺だけで考える>




「何だよぉ。いつもは私も考えてるじゃん」




紫織は頬を膨らませた。返信もせずに携帯を閉じてやっと着替え始めた。




「あれ??ネクタイとれない」




ネクタイを引っ張るがとれない。鏡を見て確認する。




「もつれてるし」




何故か今日の紫織は怒りがたまっていた。自分に振付けをつくらせてくれない大希に苛ついていたのかもしれない。




父親が仕事で帰ってこないことにも苛ついているかもしれない。




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