テディベア
「ふっ………いいよ」
紫織に冷たい態度を取り進みはじめた。
息が荒くなり、歯が震えてきた。急いで本を拾う紫織。「何でこうなったんだろう?」心の中で思い始めた。
紫織の悪戯何て大希にとっては日課の様なものだったから、ちょこっと大事なものを隠したぐらいであんなに怒るとは思っていなかった。
大希なら、
(お前はなに考えてんだよ(笑)
なんて言ってすぐに許してくれると思っていたんだ。
「っず……ハァ……」
本を抱えた紫織の足取りが早くなった。
悔しいのか、寂しいのか、紫織の目に涙が浮かんでいた。
「あ"ぁ"っもう!!!」
腕で無理矢理目をこする。