過保護な騎士団長の絶対愛
日中は太陽の光が降り注ぎ、暖かな日差しもあったが、ユリウスが城へ戻る途中でそぼそぼと音もなく霧雨が降ってきた。それは、まるで不吉な予兆のような雨だった。
「ユリウス様!」
城の入り口で部下に呼び止められて、ユリウスは足を留めた。モリスの元へ急いでいたユリウスは、不意に足止めされると苛立ちを隠せないように眉を顰めた。
「なんだ」
「ユリウス様が戻り次第、モリス様の元へご案内するように言い使っております」
「言わずともわかっている!」
「はっ」
ユリウスに一瞥された男はその気迫にひくっと喉を鳴らし弾くように背筋を正した。部下の様子から、なにか自分の留守の間に予期せぬことがあったのだ。とユリウスは悟った。
「ユリウス様!」
城の入り口で部下に呼び止められて、ユリウスは足を留めた。モリスの元へ急いでいたユリウスは、不意に足止めされると苛立ちを隠せないように眉を顰めた。
「なんだ」
「ユリウス様が戻り次第、モリス様の元へご案内するように言い使っております」
「言わずともわかっている!」
「はっ」
ユリウスに一瞥された男はその気迫にひくっと喉を鳴らし弾くように背筋を正した。部下の様子から、なにか自分の留守の間に予期せぬことがあったのだ。とユリウスは悟った。