幼なじみの君
タイトル未編集
「なあ」

「…葵ってば」



クイッ

「へっ…!?」

「俺が呼んでたのに外ばっか見やがって、なにボーッとアホ面してんだよ」


幼なじみの翔太に肩を回されて我に返る私


「あー、もう下校時間だもんね。なんとなくボーッとしちゃってたわ、エヘヘ」


愛想笑いで流してみたものの本当は毎日こうしてサッカー部の翔太を見ていたなんて恥ずかしくて言えない



「ってか、部活は?
もう始まってるよ?」



小さい頃から私の片思いだけど気持ちがバレたら幼なじみに戻れなくなるのが怖くてずーっとこの気持ちを大切にしてるんだから




「あのさ、いつも葵が窓からサッカー部見てんの知ってんだよ。…誰見てんだよ」



「え?ええ?あ、あのそれは…」


急な質問にびっくりして思わず挙動不審になった私



「…ぶっちゃけさ、俺のこと見てるって言ってくれたら嬉しいんだけどね

なんて、自意識過剰か笑」



なんでそんなこといってくるの、

期待しちゃってもいいの…?



「翔太のことずっと見てるよって言ったらどうする?」



なんて下手くそで遠回りな告白をしたら困るかな…


そっと翔太の顔を覗いて見たら、



…えっ?
なんで翔太が顔赤くしてんの!?



「そんなもん嬉しいに決まってる

ほんとに俺だけを見てほしい」



真剣な顔して言うもんだから私も赤面して思わず顔をそらしてしまった




「…葵?」


「好き」



「へ?」


ハッ



緊張して思わず口走ってしまった
こんな告白あるかーっ泣

もう頭まっしろでぐちゃぐちゃな思考回路なもんだからこのまま想いを言ってしまおうと思った矢先…




グイッ




「…んっ」




なに、この感触


唇に…


ってキス!?





「しょ、翔太?!
い、いまいまき、キスした!?」




「だって葵が可愛い事言ってくるから」




「俺もずっと好きなんだよ、葵のことが」





う、うそ…



こんな展開ある?




一瞬思考回路が停止した私はキスのお陰で我に返ってもう顔が真っ赤っか




「葵、顔真っ赤だよ?笑」





「…翔太のせいだよぉ、バカあずっと大好きだったんだからぁ」



もう私は半べそをかきながら下手くそな想いを告げた
< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop