レンタル魔法少女
☾私の仕事☽
私の曾祖母は昔、人類を捕食しようとしていた食屍鬼(グール)を倒して伝説となった魔女だったそうだ。
強く気高く美しく、女英雄とさえ謳われたらしい。
顔も覚えてない、今は亡き母に再三再四聞かされた話。
「良い?世間の目なんて気にしちゃダメよ。貴女は女英雄の血を引いてるんだから」
魔法少女という魔法使いと人間の混血児である私は、よく後ろ指を指されていた。
けど、私は母に言われるほど気にしてはない。
私は私だ。
その事実は曲げられないんだから、他人にどうこう言われようと関係無いしどうにも出来ない。
だったら変にオドオドしてるより堂々と存在を証明した方が良いと思うんだけど。
だから私は、魔法少女に生まれてきた事を後悔しない。
絶対に。