レンタル魔法少女
「ほら、帰りましょ」
「うん」
親子が帰路につこうとした所を、私は通せんぼするように舞い降りた。
ちなみに変身して魔法少女の衣装をまとったから、高い所から降りても平気。
「こんにちは、魔法少女でーす」
「!」
二人共身体が固まって動けないみたい。
何もしてないのに、魔法にかかったみたいだ。
「いや~、困るんだよね。よく私達の事も知らずに色々勝手にそういうこと言われちゃ。魔法少女に相手を蛙にする魔力なんて無いっての」
私は魔法の杖をペシペシと鞭のように手に打ちながら親子に近づいた。
脅迫してるみたいだけど、私は何も悪くない。
悪いのは人の事情も知らないでごちゃごちゃ悪口言うこいつら。
私は被害者だ。
なのに何ビビってんだろ。
そうするなら最初から言わなきゃいい話じゃん。
「ま、ちょっと工夫すれば似たような事出来ると言えば出来るんだけど」