あの時この場所で。
-診察室-
「はい!もういいよー
楽な体制になってー」
診察は意外と掛かってた。
「膝は大丈夫ですか?」
「うーん…手術をしてもプレイヤーとして
復帰するのは厳しいかな・・」
目の前が真っ暗になった。
テニスプレイヤーより音楽家として手を守るほうに重きを置いていたのだろうか
「椎名先生 バイオリンは?!
手の怪我は平気?!」
「安心して。手は大丈夫。
いい機会だから言うけど
スポーツは辞めといたほうがいいよ?
酷な事を言ってるのはわかってる。
だけどね?
スポーツに怪我は付き物で防ぎきる事は
出来ないんだよ
京架さんお母さんとよく話し合いなさい。」
言い返せることは何もなかった。
当たり前のことを言われたから
スポーツと音楽なんて一緒に出来ない事くらいわかってる
「はい・・・」
「あっそれと手術の日程なんだけど・・・
また 今度のほうがいいね
次は来週ね」