あの時この場所で。


さっき送り出した

母を思い出す

きっと母も寂しいんだ。
いつもどおりでいたい私を気遣ってくれていた

やはり 母は母だ。


親不孝な娘でもちゃんと

愛してくれている。

なぜ今まで気づけなかったのか…

もっと早くに気づけていたら

悲しませることはなかった


ごめんなさい


でも 必ず幸せになるよ


ふと 時計に目を向けると


「っあ もうでなきゃ!」


11時をとっくに過ぎていた。


急いで家をでる。


玄関のドアを閉めた。
もうしばらく使わない
鍵を見つめた。


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