真夏のプール
色々考えを巡らせているうちに我慢の限界が来て、私は真海に話しかけた。
「あ、あのー…そろそろどいて……」
「好き」
ポタっと彼の髪から落ちた雫が私の頬を滑る。
……は???
『そろそろどいてれません?』
動揺を隠そうといつものようにそう言おうとした私の言葉を遮って真海の口から出た衝撃の一言に、驚きを隠せない。
え、今なんて言った?
好きって言った?
え?なに?
プールが?
水で遊ぶのが?
それとも………
え、なに?!
「え、えっと……」
私の頭の中はもう大混乱で、何かを話す余裕もなく、やっと出た言葉がこれだったのだ。