真夏のプール
恥ずかしくてまともに真海の顔を見れない私。
だって、2年間の片思いが報われたんだよ?
なんかもう泣きそう…
「よく出来ました」
そう言って彼は私の頭を撫でる。
なにこれ。
これがリア充っすか…。
私は恥ずかしさと、涙を隠すために顔を両手で覆う。
って言うかもう条件反射で覆っちゃった。
「てかお前さ、今まで、委員会とかクラスとか一緒になったの偶然だと思ってるだろ?」
真海は、私の手を顔から引き剥がしながらそう言った。
「え?違うの?」
話題の方向性がバラバラ過ぎて、ビックリなんですが。
確かに今まで、何かと一緒だったけど。
それは全て偶然だと思ってた。
運命みたいな。
「ちげーよ。俺がクラス一緒になれるように文系選んだり、友達に委員会変えてもらったりしてたのー」
「そんなことしてたの?!全然気付かなかった」
普段の真海からは想像がつかないくらい手の込んだことをしていたのか。
いやでも、細かい所に割と気が付いたりするんだよねコイツ。
そう思うとちょっと可愛く見える。
「まぁな!好きな奴と一緒になる為に頑張っちゃったよ俺」
イエイと言ってピースをする真海。
そんな事言われたら余計惚れちゃいますよ。