真夏のプール
瞬きを繰り返して、顎を少し引き、上目遣いをする真海。
実際は私の方が明らかにチビだから上目遣いではないんだけど。
「いや、見てないし!ボーッとしてただけ!自意識過剰か!あと、そのぶりっ子キモイ」
あぁ、何でこんなに可愛気がないの私。
好きな人を前にすると緊張して、思ってない事も言っちゃうんだよなぁ。
私は真海に対して散々悪態を付いた後、近くにあったホースを手に取る。
そして、勢いよく彼に水をかけた。
まぁ、『水、冷たくて気持ちいいしな!』とか言ってたからいいよね?
良くはないか…。
でもまぁ、私が楽しいから良い!
ホースの水を軽くかぶった真海は
「冷たっ!いやいやいや、今の俺めっちゃ可愛かったって。少なくともお前なんかよりは可愛かった自信あるわ。てか自信しかねぇな!」
そう言って私に仕返しをしてくる。