サチの歌
新幹線は、約三時間の道のりを経て大都会の駅へたどり着いた。

『ここが、あたしの始まりなんだ。ゼロからのスタートなんだ。』

少し電車を乗り継ぎ、川沿いにあるコンクリートのワンルームマンション。ここが彼女の住居となる。


重い鉄の扉を開け、荷物を整理し彼女は2日後に迫った入学式に備えた。

窓からは、河川敷と美しすぎる桜が見える。
新しい制服をハンガーにかけ、彼女は窓を開けた。
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