やりなおしちゃってもいいんですか?
「帰れ」

「嫌だ。帰らないもん」

こんな押し問答がさっきからずっと続いている。

「ここに来たことみんな知らないんだろう?何でこんなことするんだよ」

「だーかーらー!好きだから会いに来たって何度も言ってるでしょ?
なんでわかってくれないの?」

浩二も彩ちゃんも一歩も譲らない。

「彩の気持ちには応えられないって何度もいってるだろう?
今からお前の家に連絡入れるから帰れ」

「絶対に帰らない。だって私、こうちゃんのお嫁さんになれるように
料理教室に通ったりお掃除ソムリエの資格を取ったんだよ。
だから・・・少しは彩のこと考えてよ」

彩ちゃんは涙目で浩二に訴えた。

料理教室にお掃除ソムリエ?

す、凄すぎる。私なんて料理もそれほど得意じゃないし、掃除もそこそこ・・・

普通に考えたら完全に私の負け。

もしかすると私が浩二を思っている以上に

彩ちゃんは浩二の事が好き・・・なのかもしれない。


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