やりなおしちゃってもいいんですか?
「彩・・・気持ちはありがたいが、俺にはずっと好きな人がいるって言っただろ?
彼女がその人で・・・俺の恋人の田嶋めぐみさん」

え~?!そういう流れなの?やっぱり自己紹介した方がいいの?

「はじめまして・・・田嶋めぐみです」

控えめに挨拶したが彩さんはプイッとそっぽを向く。

「恋人だなんて絶対に認めないもん」

彩ちゃんは浩二に視線を向けると私を指さした。

「なんで私よりかわいくないこの人を選ぶの?この人とは一度別れてるんでしょ。
そんな人と付き合ったってまた別れるに決まってる。
こんな人なんかより私の方が絶対いいのに」

彩ちゃんに言われた事に私は反論出来なかった。

だって私は浩二に好かれるために何か努力したわけじゃない。

「彩!」

「私、絶対に帰らないから」

彩ちゃんは唇を噛みしめながら涙を堪えた。
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