やりなおしちゃってもいいんですか？
彩ちゃんが中3の時に隣に引っ越してきたのが浩二だった。

引っ越しの挨拶に来た浩二に彩ちゃんは一目惚れ。

「あんなドラマや映画に出てきそうなイケメンにあったのは初めてで
声を聞く前に私はもうこうちゃん事が好きになってたの」

彩ちゃんの気持ちはわからんでもない。

だって本当にかっこいいしモテモテだったんだもん。いや･･･今もだね。

彩ちゃんの通う中学と浩二の通う高校が近かったこともあり

彩ちゃんは浩二が家を出るタイミングを見計らって偶然を装い

一緒に登校していた。

勿論､かっこいい浩二の事だからモテっぷりは半端なかった。

でもそういう事を鼻に掛けず誰とでも仲良く振る舞う浩二に

彩ちゃんの思いは益々膨らんだ。

そして夏休みのある日、塾から帰ってくると浩二が同じ学校の女の子に

告白されてる現場を目撃した。

「ごめん、俺好きな人がいるから･･･」

その言葉を聞いた彩ちゃんは、浩二の好きな人は誰よりも長い時間一緒にいる

自分だと思った。

告白するなら今しかない。

そう思った彩ちゃんは

告白した女の子が帰った後浩二を呼び止めた。

「私、こうちゃんを初めて見たときからずっと好きだった」

『俺もだよ。彩･･･』

そんな返事を期待していたが

浩二の返事は彩ちゃんが期待していた言葉とは全く違う物だった。
< 131 / 161 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop