やりなおしちゃってもいいんですか?
「あっ!お、お世話になってます」

また噛んでしまった。っていうか

何で浩二が?と思ったが、先日電話で店に来るって言ってたことを

思い出す。

しかしなんで彩ちゃんが来るって日にくるんだよ~~。

って浩二はそのこと知らないんだけどさ…

「田嶋さんどうしたんです?ころころ表情変えてますが…もしかして
お忙しかったですか?」

わざとなのか、営業モードなのか?

顔を覗き込むように私を見る浩二にドキドキして

返事に困っていると塩田さんが近づいてきた。

「違うんですよ~~。メグさん、杉谷さんがいつ来るのかそわそわしてたんです。
ですよね~~」

私に「はいそうです」と言わせたいのか塩田さんがにやにやしながら

私を見る。

「そ、そんなんじゃ~」

本当にそんなんじゃ~な~い。彩ちゃんが・・・とは言えず

下を向く私に塩田さんが追い打ちをかける。

「そうだ。杉谷さんって…彼女いるんですか?」

え?!この流れでこの質問かい!

浩二も驚きチラリと私の方を見る。

私と浩二が付き合ってることはまだ誰にも言ってないし

今は何も言わないでほしいと目で訴えると、浩二は気づいたのか

「残念ながらいないんですよ」

めっちゃ笑顔で塩田さんに返事をするが、なんだろう~

いないと言いながらも余裕さえ感じる。
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