やりなおしちゃってもいいんですか?
だめだこのままでは作業場にいる店長の耳に入りそうだ。

彩ちゃんの事は気になるが一旦置いといて仕事モードに切り替える。

「あの…それで今日は?」

「すみません。先日いろいろと教えていただいた件で」

浩二も仕事モードに切り替わる。

「では…お話は奥で…」

私たちは奥の事務所の方へと移動した。



2人きりになると浩二はさっきまでの営業スマイルから素に戻った。

「なんなのあれは…コント?」

「え?何を言っているのかよくわかりませんが・・・」

あれが何かわかっているが一応とぼけてみるが・・・

「とぼけんなって・・・多分俺たちの事を話していないんだろうとは思ってたけど…
心ここにあらずって感じだったからさ・・・」

浩二が私の顔を覗き込むように見る。

「…彩ちゃんがね…今日店に来るって言ってたの。
いつ来るかわからなくてそわそわしてたら彩ちゃんじゃなくて
浩二が来たでしょ。だから…」

浩二はマジか・・・と少し困惑した様子で私をみる。

「何が目的で来るのかは聞いてないけど…もしかしたら
確かめたいのかなって」

「確かめるって?」

好きな人のために自分を磨くのと自分のやりたいことに磨きをかけること

どちらが幸せなのか彩ちゃんは確かめたいのかもしれない。

でもこのことは私と彩ちゃんも問題でもあるから…

「秘密」

浩二は教えてくれないことに不服そうにだったけど

本題に入りましょう~と話を切り替える。
< 141 / 161 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop