やりなおしちゃってもいいんですか?
「え?私が?」

浩二が店に来た目的に驚いた。

「そう。うちの女性スタッフにメグのブレンドした香りを嗅いでもらったんだけど
すごく評判が良く、企画も通ってね。売り上げが良ければシリーズ化も検討するって
言われたんだよ。それで監修をメグにお願いしたくてね」

ちょっとしたお手伝いのつもりがこんな大きな話になるとは思いもよらず、

私はすぐに店長を呼んだ。


「…そうですか…お役に立ててよかったですが、私どもの一存ではお答えできませんので
上のものに話をして後日ごお返事という形でよろしいでしょうか?」

店長の対応は浩二には想定内だったようで

いくつかの書類を店長に渡す。

「承知いたしました。急ぎではないです。よい返事が頂けるようお待ちしております」

浩二の笑顔に店長の頬がほのかに赤くなったのを私は見逃さなかった。

・・・だよね~

これだけカッコいい人が自分に笑顔を向けてくれたら頬も赤くなるよ。

浩二はそれほどかっこいいのだ。

そんな浩二が私の事をずっと思っていてくれてたなんて…

うれしいけどまだふわふわした気持ちだ。

そんなことを考えていると塩田さんが私を呼びに来た。

「打ち合わせ中すみません。接客お願いします」

チラリと店内の見ると塩田さんは接客中でほかにも接客を待っているお客さんが

数人いた。

私は浩二と店長を残し店内へと向かった。
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