やりなおしちゃってもいいんですか?
「あの…」
声を発したのはお客様である。上野さんだった。
「私、結構おっちょこちょいな処があって短時間でキャンドルを20個も
つくれる自信がないというか…スタッフさんの手を煩わすんじゃないかって
今から心配なんです。
だから私のわがままかもしれませんが…」
上野さんはそこまで言うと彩さんの方を向く。
「私の手伝いをしてくれませんか?」
彩ちゃんの顔は見る見るうちに笑顔になった。
「はい!ありがとうございます」
即答だった。
「こちらこそ」
上野さんと彩ちゃんが笑顔で答える。
そしてすぐに彩ちゃんは私と浩二の方をみる。それがかなりのドヤ顔で
私は苦笑いで返すので精いっぱいだった。
しかし、彩ちゃんって凄い。
ま~いきなり浩二を追っかけて北海道からやってくるだけあって
バイタリティーはあるよね。
そんな彩ちゃんをうらやましいと思う。