やりなおしちゃってもいいんですか？

そして…

突然の帰る宣言に私も浩二も一瞬きょとんとする。

ちょっと前までだったら彩ちゃんには悪いがやった！と思っていたと思う。

だが私は彩ちゃんの言葉にうれしいという気持ちはなかった。

じゃあどんな言葉がしっくりくるかなと考えてみたが

それもみつからない。

複雑な心境だ。

彩ちゃんは話を続ける。

「こうちゃんの事今でもすごく好きだし諦めたくない気持ちは
変わらないよ。もちろん、2人の事も認めたわけじゃない。
だけど…メグさんに会ってメグさんの仕事をみて…私も
いろんな人の笑顔が見たい。笑顔にする何かをしたいって思えたの。
だから…もっと自分の視野を広げるために一度帰る」
彩ちゃんの目は目がキラキラしていた。

そして彩ちゃんは私の目を見るとニコッと笑った。

「メグさん。こうちゃんのこと頼みます。
まだ諦めてないけど…こうちゃんの事をお願いする人は
メグさんんしかいないから」

「・・・うん」

ずっと好きだった人をすぐになんて諦められるわけないのは

わかっているだけに彩ちゃんの言葉は遠巻きに私の事を認めてくれた

んだって思った。