やりなおしちゃってもいいんですか？

浩二は既に支度を済ませて席に着き御飯を食べていた。

母は寝起きのボサボサ頭の私ときっちり支度万全の浩二を交互に見て溜息をつく

「同い年で何でこうも違うのかしらね～。
きっと私の育て方が悪かったのね～
これじゃあ～いつまで経ってももらい手はないわね」

母が嫌み言いながら私の席に御飯を置く。

いつもの私なら母の嫌みにも淡々と言い返すが浩二が目の前にいるのと

昨日の事を思い出し下を向いたまま黙々と御飯を食べる。

反応の薄い私に母の矛先は浩二へ

「ねえねえ、杉谷君、あなたくらいかっこよかったら凄いもてるし･･･
彼女はもちろんいるわよね～」

母は浩二に質問を投げかけつつちらりと私を見る。

「彼女はいないです」

笑顔で答える浩二に母は

「うそ～！こーんなイケメンに彼女がいないなんて信じられないんだけど」

母はかなり驚き信じようとしない。

すると浩二は母に向かって

「好きな人はいますよ」と笑顔で答えると私の方をの方をちらりとみて

再び御飯を食べ出した。

「！うぐっ」

私は浩二の言葉と視線にびっくりしてむせてしまう。

胸を叩きながらマグカップに入った冷たいお茶を一気に飲むと

何で言うかな～！とむせて潤んだ目で浩二を睨むが浩二は

表情を変えず味噌汁を美味しそうに飲む。

その様子を見ていた母は

「は～あ。アンタじゃどんだけ頑張ってもこんなイケメンを彼氏にするのは無理よね」

と皮肉交じりに言った。