やりなおしちゃってもいいんですか?
「うっわ~!めっちゃ美味しいんですけど~」

悔しいけど美味しいに罪はない。

さっきは無駄にかっこ良すぎてムカついたけどこれだけ

美味しかったら許すしかない。

浩二味付けの鍋は塩味でさっぱりしてて箸がすすむ。

特に野菜が美味しいくて箸が止まらない。

勿論揚げも大活躍。

味のしみた油揚げはプニプニで初めて食べた浩二も

これには「マジうまい!」と大絶賛。

この時ばかりは「でしょ~」としたり顔。

途中で味に飽きたらとキムチの素をいれると塩鍋から

キムチ鍋になった。

〆はうどんか雑炊で浩二と意見が割れ

じゃんけんで私が勝って雑炊になった。

その時も浩二は手際よく鍋に御飯を入れ味がしみこんだ頃に

ときたまごを円を描くように流し込みその上から

細かく砕いた韓国のりをぱらぱら~と振りかけた。

そして箸でぐるぐるとかき混ぜ最後に香り付けのごま油を入れ

蓋をしてから火を止め蒸らした。

少し経ってから蓋を開けると湯気と共にごま油の香りが広がる

私って食材は切ったけどそれ以外のことは何にもやってない。

器を受け取って一口食べてみる。

「うわ~。凄く美味しい。韓国のりが凄くいいよ~」

少し辛かったキムチの素の入ったスープが卵と韓国のりを入れたことにより

マイルドになり、ごま油の効いた韓国のりの風味がベストマッチで

最高に美味しかった。
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