やりなおしちゃってもいいんですか？

浩二は私の反応を嬉しそうに見ながら自分の分の雑炊を器に入れ

ふ～ふ～と息を吹きかけてゆっくり食べる

「やっぱ･･･うまいな」

浩二がハフハフしながら食べる姿を見てハッとした。

「そういえば･･･浩二って猫舌だったよね」

私の問いかけに浩二は口を尖らせながら「悪かったな」というと

またハフハフしながら食べる。

そんな浩二を見て自然と笑みがこぼれていた。

「ねえ、憶えてる？部活が終わって浩二が凄くお腹が減ったって
呪文の様に言ってたらたまたま公園にたこ焼きの屋台があって、
私が買ってきたじゃない。
あの時浩二が猫舌だってこと私知らなくって、
できたての熱々のたこ焼きを差し出したら
･･･フフフフッ」

あの時の事を思い出したら思い出し笑いをしてしまう。

だってあの時浩二はあまりの熱さに口をハフハフしながら

一生懸命食べようとするんだけど

熱過ぎてたこ焼きを口から出したいのに私の前でかっこわるいとこ

見せられないと葛藤して結局凄い涙目になりながらも完食。

猫舌だからできたては苦手だって言えばいいのに

「美味しすぎて涙でそう」っていったんだっけ。