やりなおしちゃってもいいんですか?
「ちょ、ちょっと待ってよ。俺の事そんな風に見てたの?」

浩二は驚きを隠せない様子だった。

「だって・・・浩二はクラスの中心で私は目立たず教室の
窓側にいるような子だったでしょ?
接点と言えば偶然席が隣ってだけ。
だから冷やかすには好都合だったのかなって
つきあい始めの頃は疑心暗鬼だったんだよね~」

お酒を飲んでいるせいか饒舌になり私は今だから話せる事をあれこれ話していた。

そして話を聞いている浩二が「えー?マジで?」と驚いて
あたふたしている姿に自然と笑みがこぼれる。

すっかり過去の話にとして話せていた。

すると浩二が目を細め私をじっと見つめ、フッと笑う。

「決して人の悪口を言わず、人がやりたがらない
事を文句も言わずにやってる姿に惹かれたんだよね。
席が隣になったときは本当に嬉しかったんだ」

過去の事なのに、あの時みたいに告白されているような気持ちになり胸がざわつく。

すると浩二は話を続ける。

「これこそ今だから話せる事なんだけど・・・メグの事気になってる
隠れメグファンが結構いたんだよね」

「え?!」

これにはさすがの私は驚いてももっていた箸を落としそうになる。
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