やりなおしちゃってもいいんですか?
「浩二の事・・・嫌いじゃないよ。・・・
でも突然再会してすぐに付き合うほど
まだ気持ちが追いつかないというか・・・
浩二の過去は知ってても今の浩二を私は
何も知らない。こんな中途半端な気持ちでやり直しても
また同じ事を繰り返すんじゃないかって・・・」

これが本当の気持ちだった。

私が言った事で浩二がどんな反応をするのか恐る恐る顔を見ると

意外にも普通というか・・・

なんか喜んでいるようにも見えて逆に戸惑う。

「浩二?」

名前を呼ぶと浩二はニコッと笑ったかと思うと私との距離をぐっと近づけた。

「じゃあ・・・大人になった俺を・・・教えてあげる」

それは一瞬の事だった。

気がつけば唇が触れあっていた。
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