やりなおしちゃってもいいんですか?
そんな私に浩二は毛布の上から語りかける。

「あのな~あんな切羽詰まった電話もらって、おまけに
風呂場で逆上せてるお前をみて
裸をじっくり拝見してる余裕なんかあるわけねーだろが!」

浩二の呆れた声が毛布を通して聞こえてきた。

「・・・でも見たことにはかわりないじゃん」

わかっちゃいるけど、それでも見られたことはショックだった。

だってさ・・・浩二に見せられるほどのナイスバディじゃないしさ~

濡れた身体を隅々まで拭いてくれてここまで運んで

着替えをしてくれたのかと思うと恥ずかしさマックス

で顔が燃えそうに真っ赤になる。

「メグ?」

「・・・はい」

小さく答えると浩二が毛布にくるまってる私の背中をポンポンと叩く。

そして駆けつけた時の様子を話し始めた。

私の電話で家に駆けつけると玄関のドアはしまっていた。

庭の方にまわると窓が数センチ開いている事に気付き

私の名前を呼びながら部屋中探したが私の姿はなく、まさか何かの事件に

巻き込まれたのではないかと焦る気持ちで部屋をくまなく探し、

最後に風呂場を覗いてみると浴槽でぐったりしている私を発見。

浩二はぐったりしている私を抱きかかえ脱衣所で横にさせると

冷たいタオルで首や足を冷やした。

それから状態が安定したことを確認すると着替えさせた・・・

ということなのだが

私は全く憶えていない。
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