Fate/Kamen Rider 『絶唱果汁戦線 オレンジ』
開眼!我想う故に我あり!
--謎のファスナーに吸い込まれた英雄王。
彼は安らかな寝息をたて眠っていた。
何故なら緑の弓兵こと緑茶さんが打ち込んだ矢には『BBちゃん特製♥先輩もイチコロ睡眠薬(薄めて使ってね!)』の原液がべったりと塗りつけられていたのである。
そんな眠れる猛獣の頭を平たい手がペシペシと叩く。
「ん……フェイカーよ、貴様は英霊に睡眠は必要ないとするが我は戯れを……」
英雄王ギルガメシュが瞼を開くと、そこには第七特異点にてケツアルコアトルが支配せし森……に似つつも異なる空間が広がっていた。
「愛し……」
そして優しく頭を撫でる手は赤い外套の弓兵のものではなく、亀の甲羅から手足が生えたような姿の異形の手であった。
「獣……否、魔性の類か?」
眼前の生命体はティアマトの眷族たる猛獣共に等しい魔力を秘めている。
だが一切の敵意がない。
獣、魔性どちらにせよ人の形への警戒心や畏怖を持ち合わせている。それが家畜であろうともだ。
ともなればこの生物が我の頭をこうも好意をもって撫で回すというのは……。
「BBめ、白亜紀にでも送り込んだか?」
思考を巡らすのを終えると、異形の手をそっと払い身体を起こす。
柔らかいツタを掻き集めて造られたベッドから降りると、傍に金色に輝く鎧が置かれていた。
つまりは全裸である。
「ほう、どこの時空かも到底判断がつかんが……随分と豪勢な歓迎ではないか!」
英雄王ギルガメシュと知ってか知らずか、その一帯の木は円を描くように意図的に除かれていた。
そしてその中心には山盛りに積まれたフルーツがあった。
何故かオレンジ、バナナ、ブドウ、メロン等と現代に馴染みのあるものばかりである。
来客の目覚めに先ほどの異形はそそくさと退散し、倒していない木々の間からこちらを伺っている。
恐怖ではなく、単純な興味からである。
「不可解だ。実に不可解だがしかし、良いぞ!どのような者であれ、この我を丁重に扱う者には一定の敬意を払おう!」
千里眼を使えばこの獣の意図も正体も判明しよう。
だがそれは愉悦でない。
「この果物にしてもそうだ!そのどれもが我の庭で原種を目にしたことのある代物だが、1つだけ。たった1つだけ覚えのないモノがある!!」
果実の山から手に取るは毒々しい色合いの華のような『実』。
「慢心せずして何が王か!」
英雄王はかぶりつかんと、大きく口を開けた。
【イチゴ アームズ!シュシュッとスパーク!!】
刹那、果実は一本の短い刃に貫かれ、英雄王の手から弾け飛んだ。
「危ねっ!せっかくの来客に『ヘルヘイムの実』食わせるとこだったぜ……。」
彼は安らかな寝息をたて眠っていた。
何故なら緑の弓兵こと緑茶さんが打ち込んだ矢には『BBちゃん特製♥先輩もイチコロ睡眠薬(薄めて使ってね!)』の原液がべったりと塗りつけられていたのである。
そんな眠れる猛獣の頭を平たい手がペシペシと叩く。
「ん……フェイカーよ、貴様は英霊に睡眠は必要ないとするが我は戯れを……」
英雄王ギルガメシュが瞼を開くと、そこには第七特異点にてケツアルコアトルが支配せし森……に似つつも異なる空間が広がっていた。
「愛し……」
そして優しく頭を撫でる手は赤い外套の弓兵のものではなく、亀の甲羅から手足が生えたような姿の異形の手であった。
「獣……否、魔性の類か?」
眼前の生命体はティアマトの眷族たる猛獣共に等しい魔力を秘めている。
だが一切の敵意がない。
獣、魔性どちらにせよ人の形への警戒心や畏怖を持ち合わせている。それが家畜であろうともだ。
ともなればこの生物が我の頭をこうも好意をもって撫で回すというのは……。
「BBめ、白亜紀にでも送り込んだか?」
思考を巡らすのを終えると、異形の手をそっと払い身体を起こす。
柔らかいツタを掻き集めて造られたベッドから降りると、傍に金色に輝く鎧が置かれていた。
つまりは全裸である。
「ほう、どこの時空かも到底判断がつかんが……随分と豪勢な歓迎ではないか!」
英雄王ギルガメシュと知ってか知らずか、その一帯の木は円を描くように意図的に除かれていた。
そしてその中心には山盛りに積まれたフルーツがあった。
何故かオレンジ、バナナ、ブドウ、メロン等と現代に馴染みのあるものばかりである。
来客の目覚めに先ほどの異形はそそくさと退散し、倒していない木々の間からこちらを伺っている。
恐怖ではなく、単純な興味からである。
「不可解だ。実に不可解だがしかし、良いぞ!どのような者であれ、この我を丁重に扱う者には一定の敬意を払おう!」
千里眼を使えばこの獣の意図も正体も判明しよう。
だがそれは愉悦でない。
「この果物にしてもそうだ!そのどれもが我の庭で原種を目にしたことのある代物だが、1つだけ。たった1つだけ覚えのないモノがある!!」
果実の山から手に取るは毒々しい色合いの華のような『実』。
「慢心せずして何が王か!」
英雄王はかぶりつかんと、大きく口を開けた。
【イチゴ アームズ!シュシュッとスパーク!!】
刹那、果実は一本の短い刃に貫かれ、英雄王の手から弾け飛んだ。
「危ねっ!せっかくの来客に『ヘルヘイムの実』食わせるとこだったぜ……。」