HARUKA~始~
午前8時32分。

チャイムが鳴る3分前、ギリギリの到着。


いつもよりも遅かったが、何とか間に合った。



「おはよう、蒼井さん」



「あっ、おはようございます」



挨拶してきたのは朝から爽やか王子スマイルを放つ香園寺くんだ。


今日は誤解を招く発言は慎んでね。



「はるちゃん、おはよぉ」



石澤くんがツンツンしてきたが、無視。
適度な距離感が大切だ。


っていうか、いつの間に「晴香ちゃん」から「はるちゃん」になったの!?




コイツ、勝手に…




ハラワタが煮えくり返りそうだったが、感情を抑えて、朝の準備に集中した。



自分を見失ってはならない。



心の中で、2人と上手く距離を取れるよう祈って朝のホームルームを迎えた。


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