HARUKA~始~
大勢の人が行き交う交差点。

誰も皆立ち止まらずに歩き続ける。

中には出口の見えない長く険しい道を宛もなく歩いている人も居るだろう。



私もまたその1人。





手帳を見る。


明日に大きな丸が付いている。



紅茶を一口飲み、ふーっと一息つく。








明日、









か…












高校生活。

長いようで短い3年間。

私は忘れられない。

どんな3年よりも濃厚な時間を過ごしていたから。










私を見つけて。


私の手を握って。













そうずっとずっとずっと思っていたから。
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