HARUKA~始~
第6章 高1の冬、忘れられないクリスマス
使い古された冷蔵庫に貼り付けられた在庫確認表を見て気づいた。
コーヒー豆の名前が羅列されている左上に20××年12月25日と記されている。
クリスマスなんだ、今日…
そういえば、さっきテーブル席でコーヒーを飲んでいたカップルはプレゼント交換をしていたし、カウンターの男性は腕時計を何度もちら見して、小さな白い箱を 手に大事に握りしめていた。
1年にたった1回の聖なる日。
それにもかかわらず、私は午前中から午後5時までバイト。
ここにいて、必要とされているだけでも有り難いことなんだけど…
でも、なんだか寂しい。
虚しい。
「晴香ちゃん、今日はここまでじゃ。帰って良いぞ」
「はい。では、お先失礼します」
「そうじゃ、帰る前に冷蔵庫の中の白い箱を持っていきなさい。二郎ちゃん特性のおいしいものが入っておるぞ」
「ありがとうございます」
私は心からお礼を言った。
マスターはいつもいつも私を気にかけてくれている。
だから今日は
マスターがステキな一夜を過ごせますように…
そう夜空に願い、忘れずに白い箱を持って外に飛び出した。
コーヒー豆の名前が羅列されている左上に20××年12月25日と記されている。
クリスマスなんだ、今日…
そういえば、さっきテーブル席でコーヒーを飲んでいたカップルはプレゼント交換をしていたし、カウンターの男性は腕時計を何度もちら見して、小さな白い箱を 手に大事に握りしめていた。
1年にたった1回の聖なる日。
それにもかかわらず、私は午前中から午後5時までバイト。
ここにいて、必要とされているだけでも有り難いことなんだけど…
でも、なんだか寂しい。
虚しい。
「晴香ちゃん、今日はここまでじゃ。帰って良いぞ」
「はい。では、お先失礼します」
「そうじゃ、帰る前に冷蔵庫の中の白い箱を持っていきなさい。二郎ちゃん特性のおいしいものが入っておるぞ」
「ありがとうございます」
私は心からお礼を言った。
マスターはいつもいつも私を気にかけてくれている。
だから今日は
マスターがステキな一夜を過ごせますように…
そう夜空に願い、忘れずに白い箱を持って外に飛び出した。