HARUKA~始~
電車を降り、改札をくぐって正面に向き直ると、猛スピードで走ってきた男の人と衝突した。


「大丈夫?ケガない?」


私がコクリと頷くと、その男性は頭をポンポンしてにっこりと笑いかけ、行ってしまった。

一瞬の出来事にものすごくキュンとした。


目的地まで後少し。

閑散とした駅前に桃の花が鮮やかに咲き誇っていた。


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