結婚適齢期症候群
8章 合い鍵の行方
どれくらいの長い時間キスをしていたんだろう。
唇が離れた時、お互い息が荒くなっていた。
そして、二人とも汗ばんだ顔を見合わせて、なんだかわからないけれど笑った。
ショウヘイはほとんど笑顔を見せたことがないけれど、彼の笑顔はとても好きだ。
母に電話をした。
母は一瞬疑うような声で「本当に女友達?」と言った。
だけどすぐに、快諾してくれた。
これも私がもういい年齢だからだろう。
30にもなってる娘に「本当は男じゃないでしょうね?結婚の約束もしてないのに男と泊まるな!」だの母も言えないもんね。
ショウヘイとの生活は2ヶ月。
その間に私達二人の関係がどうなっていくのか全くわからない。
だって、まだお互いの気持ちを確かめ合ったこともなければ、この先のことを話したこともない。
二人ともいい大人。
あらためて気持ちをぶつけるなんてことも、プライドが邪魔をする。
ただ、この状態はとても居心地がよくて、壊れなければいいと思っていた。
それはとても中途半端だけれど。
答えを出さないで、居心地のいい状態だけをキープするなんてこと。
彼の今の状況を考えたら、そうするしかなかった。
これ以上私が踏み出したら、きっとこの居心地良く動いてる歯車が乱れてくる。
そんな気がしていた。
翌朝、私は家に荷物を取りに行き、何も変わらぬ表情で出勤した。
唇が離れた時、お互い息が荒くなっていた。
そして、二人とも汗ばんだ顔を見合わせて、なんだかわからないけれど笑った。
ショウヘイはほとんど笑顔を見せたことがないけれど、彼の笑顔はとても好きだ。
母に電話をした。
母は一瞬疑うような声で「本当に女友達?」と言った。
だけどすぐに、快諾してくれた。
これも私がもういい年齢だからだろう。
30にもなってる娘に「本当は男じゃないでしょうね?結婚の約束もしてないのに男と泊まるな!」だの母も言えないもんね。
ショウヘイとの生活は2ヶ月。
その間に私達二人の関係がどうなっていくのか全くわからない。
だって、まだお互いの気持ちを確かめ合ったこともなければ、この先のことを話したこともない。
二人ともいい大人。
あらためて気持ちをぶつけるなんてことも、プライドが邪魔をする。
ただ、この状態はとても居心地がよくて、壊れなければいいと思っていた。
それはとても中途半端だけれど。
答えを出さないで、居心地のいい状態だけをキープするなんてこと。
彼の今の状況を考えたら、そうするしかなかった。
これ以上私が踏み出したら、きっとこの居心地良く動いてる歯車が乱れてくる。
そんな気がしていた。
翌朝、私は家に荷物を取りに行き、何も変わらぬ表情で出勤した。