結婚適齢期症候群
くだらない。

私って本当にくだらない。

こんな私ともし一緒になったとしても、「やっぱり結婚てくだらない」って言われるに決まってる。

最初からショウヘイとは不釣り合いだった。

彼は本来ならエリート街道にのっるくらい有能な人材だと思う。

なのに、こんな私とくだらない言い合いをしてたら、せっかくの上昇気流に乗り遅れちゃう。

おそばをすすりながら、鼻をかみ、涙をふいた。

お店には時間も遅いだけあってお客はまばらだった。

誰にも見られない角の席。

こんな変な顔して食べるお客は一人もいない。

この席にしてもらって大正解。


明日、ショウヘイのうちへ帰ろうってさっきまで思ってたけど、やめておこうと思った。

明後日も、明明後日も、1週間後も、2週間後も、1ヵ月後も、2ヶ月先のショウヘイが完治するまで。

居候は、今日でおしまい。

わずかに持っていった自分の荷物だけ、もう少し気持ちが落ち着いたら取りに行こう。

彼を引き留めれるなんて思ってた私が馬鹿だった。

そんなこと彼のためにならないなんてこと、わかってたはずだったのに。

どうして彼に抱かれてしまったんだろう。

一度抱かれたくらい、きっとすぐに忘れる。

体も心も忘れていく。

タカシのことなんて、すぐにきれいさっぱり忘れてしまったようにね。

お勘定を済ますと、久しぶりの家路に向かってゆっくりと歩いて行った。
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