届け!私の想い。
「うん、ここ座って。」

「はい。」

麻衣よりも先にくくってもらう。

ごめんね、麻衣。

ものの数分で、私の頭に小さなだんごが二つ

できた。

麻衣もやってもらったみたいで、

鏡で自分の様子を伺っている。

「すごくない?これ。」

結衣の元へ言いに行く。

「ん!すごい。」

結衣は、絵がとても上手くて何やら教室に

飾る絵を描いている。

「後でやってもらおうっと。」



あ!今日、塾だ!

やばい、あと1時間切ってる。

「そろそろやばいから帰るわ。」

「それで?」

「うん、仕方ないじゃん。しかも今日、

塾あるし。最悪。」

こんな日に限って塾はある。

「そっか、それで行くの?」

「うん、取ったら余計にボサボサだよ?」

「でもな‥‥」

とりあえず帰らなきゃ。

「じゃあね、麻衣も。バイバイ。」

「バイバイー。」



< 33 / 63 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop