届け!私の想い。
「ん、結衣ー一緒に帰ろ!」

「いいよ!」

結衣を見つけた私は、結衣の元へ行く。

学校の門に近い方の外階段で降りる。

寒いな。

外階段なので吹きっさらし。

でも、下は見える。

「!!」

せんせ!!!やばい。嬉しい。

「見て見て、中田先生!」

「あー、ほんとだ。」

「興味なさげーー」

笑いが起きた。

私は、1秒でも長く先生を見たくて下を向く。

あ、気付いた。こっち見てる。

先生は上を向くから眩しそうにして、

おでこに手を当てて光を遮っていた。

ずるい、反則。そんな見つめないで。

ずっとここにいたい。先生、行かないでー。


「おーい、実梨?早くー」

「あ、うん。」


みんなは、私が先生に恋してるなんて

知らない。言ってない。言えない。

本気だもん。憧れじゃないもん。

だから余計に。信頼してないわけじゃない。

でも、なんとなく言えない。




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