届け!私の想い。
「それでも来てほしかった。

ここにいてほしかった。

最後ならなおさら、会いたかった。」

泣いてるせいで声がかすれる。

この想いは、吉山先生には届いても、

本当に届いてほしい人には、届かない。

「いくら後悔しても無駄だってこと、

この2年でよく知りました。

先生が思ってる以上に私は、黒くなった。」

「まだ大丈夫だよ。友田さん。

あなたが思ってる以上にこの世界は、

悪くないよ。」

せんせい。

私は、笑顔になりたいだけなのに。

汚れきった私には、この先生の言葉が本当か

どうかわからない。

でも、私はこの人が大好き。

それに変わりはない。

だから、

「それは、本当ですか?

先生が言うなら私は信じる。」

「ありがとう。あなたにそう言ってもらえて

すごく嬉しい。」

先生も涙を流し始めた。

こんな先生の姿初めて見た。

いや、今回が2回目か。

まさか、私のために泣いてくれるなんて。

驚いて、言葉が出ない。

「先生、ありがとう。

私なんかのために泣いてくれて。」


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