隠れイケメンを知っているのは私だけ
地味系男子
待ちに待った入学式!
春休みの間ずっと不安とワクワクとを抱えて過ごしてきたけど、それも今日でお別れ。
楽しみすぎてだいぶ早く学校に着いちゃったな。
誰もいなくて校舎の外をぐるぐると歩き回る。
待って、ここどこ?
昇降口ってどこにあるの!
普通の時間に来れば同じ新入生たちと一緒に教室に行けたけど、ちょっと早めに来てしまった私はただただ迷子です。
そんな残念な私は、須藤 蜜。
少し茶色いストレートロングの髪をポニーテールにして、生まれつき二重の目。
どこにでもいる普通の女子高生です。
これといって得意な事も、美人な訳でもない私はこれからどうすればいいのかな?
じゃなくて!完全に迷子なんだけど…
「校舎、あっちだけど?」
後ろから声がしてびっくりする。
勢い良く振り返るとメガネをかけたいかにも地味系男子。
「あ、ありがとうございます!」
私は恥ずかしくなって走り出した。
「あ!ちょっと…!」
呼び止めてる気がしたけど今の私には全然聞こえない。
迷子なのバレバレじゃん…。
てか、あの人先輩?
なんであんなとこいたの?って、私が人の事言えないんだけど…。
きっと、学年が違っても同じ学校のはずだから会ったらお礼を言おう!
わぁ!初日から恥ずかしすぎる!!
私はやっとの思いで昇降口に着いた。
「お!蜜じゃん!おはよー!」
私の大好きな声に振り返るとそこには中学から親友の佐々木 乙葉(ささき おとは)。
安心から涙目になる私。
「なになに!どうしたの?!」
私は乙葉に駆け寄った。
「おーとーはー!!」
乙葉は勢い良く抱きつく私をヨタヨタしながら受け止めてくれる。
「朝から迷子になったの!!」
「でね!メガネの地味系男子に助けられてね!!」
「ちょっと…!待って!ストップ」
私の話が止まらないから乙葉に止められる。
私と乙葉はとりあえず教室に向かった。
「クラス一緒かなー?見るの怖いんだけど」
怖気づく私とは正反対の乙葉。
「一緒に決まってるでしょっ!」
どこからそんな自信が湧いてくるの…?
「ちょっと、離してよ。クラス表見られないから!」
乙葉に怒られた私は慌てて乙葉から離れる。
でも、怖いんだもん。
もし、離れちゃったらって不安でしょうがなかったんだよ。
「あっ、あったよ!」
乙葉が私の肩をバシバシ叩く。
「ほんと?!何組??」
乙葉の指す先にはC組の文字。
えっと、私の前の子は…乙葉?!
「さっすが私♪番号まで近いなんて」
得意げな乙葉、さすが強運の持ち主!
おみくじだって基本大吉以外引いてるの見たことないし、
抽選会とか必ず当たるし、
運有り余ってない?ってくらい笑
私はクラス表に視線を戻すと
後ろの子の名前を確認した。
知らずにいるより知ってる方が話しかけやすいからね!
春休みの間ずっと不安とワクワクとを抱えて過ごしてきたけど、それも今日でお別れ。
楽しみすぎてだいぶ早く学校に着いちゃったな。
誰もいなくて校舎の外をぐるぐると歩き回る。
待って、ここどこ?
昇降口ってどこにあるの!
普通の時間に来れば同じ新入生たちと一緒に教室に行けたけど、ちょっと早めに来てしまった私はただただ迷子です。
そんな残念な私は、須藤 蜜。
少し茶色いストレートロングの髪をポニーテールにして、生まれつき二重の目。
どこにでもいる普通の女子高生です。
これといって得意な事も、美人な訳でもない私はこれからどうすればいいのかな?
じゃなくて!完全に迷子なんだけど…
「校舎、あっちだけど?」
後ろから声がしてびっくりする。
勢い良く振り返るとメガネをかけたいかにも地味系男子。
「あ、ありがとうございます!」
私は恥ずかしくなって走り出した。
「あ!ちょっと…!」
呼び止めてる気がしたけど今の私には全然聞こえない。
迷子なのバレバレじゃん…。
てか、あの人先輩?
なんであんなとこいたの?って、私が人の事言えないんだけど…。
きっと、学年が違っても同じ学校のはずだから会ったらお礼を言おう!
わぁ!初日から恥ずかしすぎる!!
私はやっとの思いで昇降口に着いた。
「お!蜜じゃん!おはよー!」
私の大好きな声に振り返るとそこには中学から親友の佐々木 乙葉(ささき おとは)。
安心から涙目になる私。
「なになに!どうしたの?!」
私は乙葉に駆け寄った。
「おーとーはー!!」
乙葉は勢い良く抱きつく私をヨタヨタしながら受け止めてくれる。
「朝から迷子になったの!!」
「でね!メガネの地味系男子に助けられてね!!」
「ちょっと…!待って!ストップ」
私の話が止まらないから乙葉に止められる。
私と乙葉はとりあえず教室に向かった。
「クラス一緒かなー?見るの怖いんだけど」
怖気づく私とは正反対の乙葉。
「一緒に決まってるでしょっ!」
どこからそんな自信が湧いてくるの…?
「ちょっと、離してよ。クラス表見られないから!」
乙葉に怒られた私は慌てて乙葉から離れる。
でも、怖いんだもん。
もし、離れちゃったらって不安でしょうがなかったんだよ。
「あっ、あったよ!」
乙葉が私の肩をバシバシ叩く。
「ほんと?!何組??」
乙葉の指す先にはC組の文字。
えっと、私の前の子は…乙葉?!
「さっすが私♪番号まで近いなんて」
得意げな乙葉、さすが強運の持ち主!
おみくじだって基本大吉以外引いてるの見たことないし、
抽選会とか必ず当たるし、
運有り余ってない?ってくらい笑
私はクラス表に視線を戻すと
後ろの子の名前を確認した。
知らずにいるより知ってる方が話しかけやすいからね!