君のために未来を見よう〜教王様の恩返し〜
レイの部屋へ戻った時、ちょうどバルトが退出するところだった。
あれから、心を落ち着かせるために1時間ほど廊下に座り込んでいた。泣いた顔なんてレイ様には見せられない。平静を装うために必要な時間だった。
その間にカドラスから連絡を受けたバルトが診察に来たらしかった。
「ああ、ちょうどよかった。ちょっとお話しが」
顔を見るなり、レイへの挨拶もできないまま、また外へ連れ出される。
「レイ君のことだけど……」
目に見えて回復したにも関わらず、表情は冴えない。
「お体になにか問題が……」
「いや、君にお願いがあってね。彼をよく観察していてほしいんだ。なにか異変を感じたり、気付いたことがあったら、すぐに僕に連絡してほしい」
「わかりました。必ずご報告します」
思っていたような深刻な内容ではなく安堵する。
あれから、心を落ち着かせるために1時間ほど廊下に座り込んでいた。泣いた顔なんてレイ様には見せられない。平静を装うために必要な時間だった。
その間にカドラスから連絡を受けたバルトが診察に来たらしかった。
「ああ、ちょうどよかった。ちょっとお話しが」
顔を見るなり、レイへの挨拶もできないまま、また外へ連れ出される。
「レイ君のことだけど……」
目に見えて回復したにも関わらず、表情は冴えない。
「お体になにか問題が……」
「いや、君にお願いがあってね。彼をよく観察していてほしいんだ。なにか異変を感じたり、気付いたことがあったら、すぐに僕に連絡してほしい」
「わかりました。必ずご報告します」
思っていたような深刻な内容ではなく安堵する。