君のために未来を見よう〜教王様の恩返し〜
フィーはためらいながらもドアをノックした。

応答がない。

少し待ってみたが、中からドアが開く気配はなかった。

おそるおそる押してみる。
30センチほどの隙間から顔を入れ、中の様子を伺った。
数十メートル先に教王が座するであろうイスが見える。周囲に目を配ったが、やはり中には誰もいなかった。

フィーは部屋の中に入り、ドアを閉めた。
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